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迷惑をかけていても、それに気付かない これを鈍感という

鈍感でないに越したことはありませんが、住職の勤めをさせていただいているとそれなりに色々あります。
先日も組の講習会で、日頃疑問に思っていることを、各々幾つか出し合いました。
年忌は近い者は(例えば祖母の7回忌と、曽祖父の33回忌が同年又は翌年と続く場合)同年にまとめて勤めていいものか。
葬儀のお布施の額を聞かれて どう応えたらいいものか。はっきりしてくれと言われて、○○円です、と応えていいものか。わからないものです。

親鸞聖人御消息集には
「もとは、無明のさけにえいふして、貪欲・瞋恚・愚痴の三毒をのみ、このみめしおうてそうらいつるに、仏の御ちかいを ききはじめしより、無明のえいも、ようようすこしずつさめ、三毒をもすこしずつこのまずして、阿弥陀仏のくすりをつねにこのみめす身となりて おわしましおうてそうろうぞかし。しかるに、なお無明のえいもさめやらぬに、かさねてえいをすすめ、毒もきえやらぬに、なお三毒をすすめられ そうろうらんこそ、あさましくおぼえそうらえ。煩悩具足の身なれば、こころにもまかせ、身にもすまじきことをもゆるし、口にもいうまじきことを もゆるし、こころにもおもうまじきことをもゆるして、いかにもこころのままにあるべしともうしおうてそうろうらんこそかえすがえす不便におぼえ そうらえ。えいもさめぬさきに、なおさけをすすめ、毒をもきえやらぬものに、いよいよ毒をすすめんがごとし。くすりあり毒をこのめ、とそうろうらん ことは、あるべくもそうらわずとおぼえそうろう。仏のちかいをもきき、念仏ももうして、ひさしうなりておわしまさんひとびとは、この世のあしきこと をいとうしるし、この身のあしきことをいといすてんとおぼしめすしるしにもそうろうべしとこそおぼえそうらえ。」(聖典561)

無明の酒に酔い、貪欲ら三毒をのみ、楽しみ合ったとあります。そして念仏に遇っていくらか柔らぎ安らぎます。
無明である鈍感である私が照らし出されます。
応えが出せないから困るのではなく、良い応えを出そうとして、どうしようかと迷っている我が身が照らし出されます。

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